iTunesからZune Softwareに乗り換えた話
Windows Phone 7をきっかけにデスクトップのWindows PCの音楽再生もiTunesからZune Software 4.7に乗り換えました。
WP7やZune HDを使用していなくても、iTunesからの乗り換えを検討するに値する完成度の高さを感じたので、以下そのまとめです。
Zune Softwareのいいところ
- iTunesライブラリをそのままインポートしつつ併用可能
- インストールしても何かが壊れたり影響したりすることがほとんど無い
- Zune / Windows Phone 7のMetro UI風味で全体的にかっこいい
- 再生画面がシンプルかつスマート
- 操作性良し
- ライブラリ管理がわかりやすい
- アルバム単位での管理・再生がやりやすい
- quickplayのHistoryやPinsなどが便利
- Windows Phone 7端末との同期がDrag & Dropでできて単純明快
- Windows Phone 7内のメディアファイルの管理も簡単
- Amazon MP3ストアとの相性もばっちり
- Windows 7のライブラリ(マイピクチャやマイビデオなど)の管理もできる
- BluetoothのAVRCPでリモコン操作が可能
Zune Softwareの残念なところ
- DRM付きのiTMS購入曲は再生できない(あたりまえ)
- まだ英語版
- Windows 7のタッチ操作に対応していない
- iTunesのプレイリストのインポートに対応していない
- iTunesからのインポート時にアルバムが分解してしまったりする場合も(対処可能)
- Windows 7のライブラリ機能がちょっと微妙な動きをすることが...
- ジャケ写の自動登録が弱い
- たぶんCDをリッピングした時のCDDBも弱い
- CDリッピングのコーデックはWMAとMP3のみ(WMA lossless可)
- Windows XPでも動くみたいだけどお勧めしない
まず見た目良し:
ようするに
- iTunesはMac用
- Windows Media PlayerはWindows XP(もしくはそれ以前)用
として作られたUI/UXだけど、
Zune SoftwareはZuneやWindows Phone 7の世代の文法(Metro UI)で1から作られている分、華麗なアニメーションで見た目良くシンプルで使い勝手良くできてるってことです。
Metro風味でかっこいいUX:
起動画面のquickplayがまずMetro風でかっこいい上に、historyなどあるので、ぱっと起動して昨日聴いてた曲をパッと再生なんてのが簡単。
閲覧画面のcollectionも、iPodのシャッフル脳に囚われてるiTunesと違ってアルバムやアーティスト、ジャンル単位での閲覧・管理が簡単かつ直観的。
再生画面はシンプルでカッコよく、ライブラリ内のアルバムのジャケ写をセピア調でタイルにしてくれます。再生してるとジャケ写や基準色が徐々に変化していくのもかっこいい。(背景のジャケ写はなんとなくジャンルや関連付けがされてるかも)
再生中に放置しておくとプレイリストが自動的に隠れてさらにシンプルに(マウスオーバーで復帰)。
また、BluetoothヘッドセットのAVRCPによる再生/一時停止・送り・戻しボタンにばっちり対応してて、Zuneが立ち上がっていれば、バックグラウンドでもアイコン化されていてもヘッドセットのボタンが効くところが素晴らしいです。些細なことですが、仕事中に人が来たり、作業を中座するときにぱっと止められたりできてすごい便利。あと、ヘッドセットとの接続が切れた場合も自動的に再生を停止してくれるようです。(この辺りはMSスタックを使用した場合の話です)
もちろんミニプレイヤー画面もあります。これもシンプルなのにかっこいい。
WP7連携もスマート:
Windows Phone 7をUSBで接続すると、左下に端末のアイコンが登場して、そこにぽいぽいとDrag & DropするだけでWP7本体へ転送してくれます。
で、そのアイコンをクリックすれば端末内のコンテンツを確認したり整理したりもすぐできる。(もちろんすべてを転送する設定もできます)
iTunesとの併用がばっちり:
基本的にZune SoftwareはiTunesのライブラリのファイルをそのまま参照してるだけなので、iTunes側に曲やビデオが追加されると、即座にそれを反映してくれます。エンコードはAACでもMP3でもOk。面倒で厄介な同期の処理とかは不要。
iTunes対応のサービス・ツールなどiTunesが必要な時はiTunesを立ち上げればいい。
iTunes Music Store(iTMS)で購入した曲(DRM曲)が再生できないのは残念だけどこればっかりはしょうがありません。そしてその代わりになるZune Marketplaceも原則米国以外ではまだ利用できません。
参考: Marketをのぞいてみる - tmytのらくがき
代わりに、タイミングよくAmazon MP3ストアが日本でもオープンしたので、自分は今後そちらから購入することにしました。楽曲の品揃えはまだまだですが、それはiTMSも相変わらずですし。
Amazon MP3 DownloaderはiTunesへの自動登録機能があるので、iTunesとZune Softwareを両方入れておけば、AmazonでポチったMP3ファイルがダウンロード後、自動的にiTunesに登録されて、そのままZune Softwareでも再生できるようになるというお手軽な状態です。
音楽を購入するためにいちいちiTunesを起動してiTMSを開いて検索しなくてもAmazonで即ポチれて、しかもDRMフリー。
あとは、PlaylistをiTunesから引っ張ってきてくれないので、ここだけは改めて自分で作業する必要があります。
ライブラリやPlaylistをインポートするツールとかもあったので試してみたのですが、どうもすっきり動かず、日本語対応も微妙だったので、Playlistのインポートに関してはとりあえず棚上げしています。
また、アルバム内で複数のアーティストが混在するサントラやコンピ盤は同タイトルの別のアルバムとして生き別れになることがありますが、とりあえず重複してるアルバムをセレクトして、もう一つにDrag & Dropしてやればマージできるようです。
まとめ:
まとめると、とにかくシンプルで見た目良く、使い勝手が良いのにiTunesに劣らず高機能。かつ、iTunesと併用もできるよ、と。
MetroTwitなどもそうですが、Metro世代のアプリケーションを使い始めると、既存のアプリが旧世代に見えて急にしょぼく感じるようになります。そして見かけ倒しでなく使い勝手とのバランスが取れているのもZune Softwareの良くできたところ。
なんかWMPとかiTunesとか、過去のイヤな思い出をいろいろ振り返ると、新しいメディア管理ツールってインストールするのに気が重いんですが、基本的に今のところインストールして元に戻せないような問題もほとんどないので、とりあえずのお試しでも入れてみて害はないと思います。
Webからダウンロードしてもいいし、Windows 7ならWindows Updateの追加のアップデートに入ってるかもしれません(Editionにより違うかも?)。
Windows XPでも動くようですが、WPFアプリなのでかなり遅いことが予想されるため、そちらにはお勧めしません。