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個人輸入したMicrosoft Band 2を修理の旅へ送り出した話


Microsoft Band 2使ってますか? いいですよねコレ。日本語も使えるようになったし!
え、そんなの使っていない? まぁ、そうですよね。
…というわけで、日本でもたぶん二桁人数ぐらいしか使っている人がいないのではないかというマイナーデバイス個人輸入して使っているわけですが、海外のショップから購入した商品が壊れてしまって、さてどうしよう? という話です。

まぁ、輸入製品の現地修理となれば、海外在住の知人に頼む、知人や自分の海外旅行のついでに修理に持ち込んでもらうなどの対応策も考えられますが、なかなかそういうわけにもいかず、たいていはきっぱりあきらめる場合がほとんどでしょう。
自分も無理を言えばお願いできる知人のあてがないではないのですが、これまでも常々自分で修理依頼をかけることはできないのか? と思っていたので、今回動作不能になったMicrosoft Band 2を修理に出してみました。
結果として、無事新品に交換してもらうことができたので、一連の流れをまとめてみました。
ただし、コピペで使えるテンプレを用意しているわけではありません。英作文は自分でがんばれ。

修理に至る経緯:
さて、時は一か月ほど前、7月にさかのぼります。
ある日、外出先で気が付いたらMSBand2の画面が真っ暗でした。
細かい詳細は省きますが、まーようするにリストバンド部分にある電源ラインが断線しているらしく、充電ケーブルをつないでも0%のまま、リストバンドを動かすと電源が入ったり切れたりする、という状態で明らかな故障でした。

で、そもそもMSBand2自体、リストバンド部の強度に問題があり(それを言うとMSBand1もリストバンドがウィークポイントでした、ほんとにもう全く...)、米国でも店頭から姿を消している、というニュースは目にしていたので、あーこれか、というわけです。
幸い、発売されてから1年たっておらず、補償期間内です。ぐらばくさんの米国版Surface Bookの修理騒動も目にしていたので、これは自分で直接米国での修理依頼に挑戦してみるしかない、と思いました。

前提条件として、Microsoft Band 2は米国と一部諸国のみで販売されており、販売国以外での修理は受け付けていません。なので、今回の件でMSKKは最初から考慮の対象外。
また、米国のMSBand2のサポートサイトで修理受付ができるのですが、そもそも居住地選択で日本が選べないため、米国の公式窓口から修理依頼をかけるの難しそうだ、という状況でした。
米国のサポート窓口に電話して直接依頼をねじ込むこともできるかもしれませんが、あいにく英作文はなんとかできても英会話は苦手です。
自分の周りでも日本でMSBand2壊れたという話をちらりほらりと耳に入っており、某社内の人などは渡米してMicrosoft Storeの店舗に持ち込んだら交換してくれた、という話も目にしていました。
それから、過去に個人輸入で 違うモデル の腕時計が届いて送り返す(しかも2回続けて違うモノを送ってきた) 、という経験をしたことがあったので、腕時計を米国まで送り付けるのは通常の荷物より追加の書類が必要で面倒だけど、やり方自体はわかっている、という状態でした。
なので、作戦として、公式サポート窓口ではなく、リテールのMicrosoft Store店舗に直接送り付けたら修理を受け付けてもらえるのではないか? というのが今回の目論見です。

作戦概要:
作戦の要点をまとめると、

1. 小包で米国のMicrosoft Store店舗に修理品を送り付ける
2. 日本在住で修理できない旨、故障状況、返送方法の選択肢。連絡先などをまとめたお手紙を付ける
3. 吉報を待つ

という段取りです。

時計型デバイスFedExでの発送方法:
1.の送付方法ですが、とりあえず定番、過去に利用経験もありということでFedExで送付することにしました。
時計やリチウムイオン電池などを含む家電製品の場合、航空便で発送するのはかなり面倒で、既定のフォームの書類をいくつか用意しなくてはいけません。
今回の場合、具体的には、

1-a. 通常のコマーシャルインボイス (記入例)
1-b. 時計を送付するための添付文書Watch Worksheet
1-c. 送り状
1-d. Microsoft Storeへのお手紙(パッケージに同梱)
1-e. 送付パッケージ

を用意することになりました。
1-b. のWorksheetが必要なのは過去の経験からわかっていたので、Webからダウンロードして記入、パッケージとともにFedEx半蔵門ワールドサービスセンターに持ち込みました。部品の申告価格など不明な点は記入方法にある配分で分割した価格を書けばOKです。ムーブメントの原産国などは適当にChinaとかで埋めておきます。
色々記入する書類も多いので、ある程度必要な書類がわかっていればあらかじめWebで事前登録した方が楽かもしれませんね。

FedExでの発送は、街のキンコーズなどでも受け付けていたのですが(今確認したら、キンコーズでの集荷は既に受付を終了していました) 、時計やバッテリー内蔵製品となると上記のような書類が必要になるので、FedExの窓口へ直接出向いた方が色々と話が速いと思います。

半蔵門のワールドサービスセンターは、名前と裏腹にオフィスビルの一角の小さな受付なので、行ってみるとちょっと驚きますが、受付のお姉さんに状況を説明すれば必要な書類の書き方などはだいたい教えていただけるので、海外への発送で困ったときにはおすすめです。

あて先は色々考えたのですが、やはりMicrosoftのお膝元のシアトルで、ある程度集客力があって対応に手慣れていそうなMicrosoft Store Bellevue Square Mall店を選びました。
発送にあたって、持参したパッケージをFedExのMedium Boxパッケージに入れて発送する形になり、送料は9千と数百円程、製品の箱のサイズの割に予想していたよりちょっと高くなってしまい、もうちょっとで新品が買える値段になってしまいましたが、勉強代と思ってそのまま依頼しました。
このあたりの発送方法に関してはもっといろいろ改善の余地があると思うので、これからチャレンジする人は他の手段も検討してみてください。

修理依頼として添えたお手紙の内容:
次に、2. のお手紙のですが、まぁ低レベルな英作文で恥ずかしい、というのと、そのまま原文を掲載してしまうとテンプレ化して先方にご迷惑をかけるかもしれないので、英文の原文の掲載は自粛します。
ざっくり何を書いたかを日本語で説明すると、

2-a. 現在の状況「俺のMSBand2が壊れてしまった、リストバンドで断線してるみたいで充電もできないよ」
2-b. 居住地が日本で、公式サポート地域外に住んでいること、当面渡米する予定もないので持ち込みもできず、ダメもとで送付しているよ、という事情
2-c. 修理か交換をして送り返してくれると嬉しい
2-d. 修理と発送に関して...
  2-d-1. もし直接返送可能であれば以下の住所に送付してほしい
  2-d-2. もし米国外への発送が難しければ、以下の転送業者へ発送してメールで連絡してほしい
  2-d-3. 修理費用が掛かる場合はメールで連絡してほしい
  2-d-4. もし修理も返送も難しければ、超悲しいけど、そのまま処分してほしい
2-e. 送付先(自宅住所とスピアネットに登録済の転送用住所)、および連絡先メールアドレス
2-f. このMSBand2は発売日にMicrosoft Store Onlineで注文したものでまだ保証期間内だと思う
2-g. 具体的な故障の症状とこれまでの使用状況
2-h. 海の向こうから米国のニュースを眺めていてもMSBand2が壊れる問題が多発してるらしいじゃないか
2-i. というわけで、このMSBand2を修理もしくは交換して返送してもらえたらとてもうれしい
2-j. ところで、自分はMSBand1もMSBand2も発売日に注文して毎日愛用してるし、使い勝手もすごい気に入ってる、MSBand大好きだ
2-k. ただ、MSBand1もそうだったけど、外装やストラップの強度・品質には正直問題があると思う
2-l. よろしくね

という感じで、A4の紙1.5枚分ぐらいの分量です。
ちなみに、英文での手紙は、Wordで行間を調整してフォントをArial 12ptぐらいにすれば、あとはだいたい規定値でいい感じに英文レターっぽくなります。そもそもが英文ワープロですからね。

結果とまとめ:
というわけで、発送すればあとは結果を寝て待つというわけです。

- 発送の荷物はだいたい1週間弱で無事先方に到着
- その日の晩にはメールが来て
「荷物が届いたよ、修理は難しいので交換になるけど、今交換品の在庫がないのでしばらく待ってくれ、返送は直接うちではできないんだけど、できそうな業者があるからそっちに依頼できると思うよ」
という内容で、この時点でもう、ひゃはー! って感じ。
- もちろんOkで在庫が入るまで喜んで待つよ、と返事
- そこから在庫が入って実際に発送されるまでに2週間ほど待ち時間があったのですが
- 在庫が入って、交換手続きが完了、ショップの受付伝票メールも到着
- 無事発送、DHLの追跡コードが届き
- 商品到着 !

という流れ。故障から一週間ほどどうするかしばらく迷ったりしてから発送して受け取りまででトータルでほぼ一カ月でした。

不躾に店舗へ送り付けたにもかかわらず、終始丁寧な対応メールをいただき(いちおうそれぞれ返事は書いた)、交換費用や送料もかからず無事修理(交換)に成功、というわけで、チャレンジしてみてよかったとしみじみ思いました。

今回は、たまたま製品自体に問題があり交換が多発している製品だったことや、先方で受け付けてくれた担当者の方が良心的な方で親切に対応してもらえただけでこのやり方がMicrosoft Storeの店舗でいつでもどこでも通用するとは限りません、が、きちんと状況を説明するお手紙を付けるなど、やってみければきちんと修理してもらえることもあるよ、ということで、ガジェットに限らず様々な製品を個人輸入して楽しんでいる皆さんの今後の参考になれば幸いです。